各医療センターに設置されている救急外来(ER)を直接受診することになります。
電話911にて救急車を呼べますが、この場合搬入先の指定は出来ません。また救急車はすべて有料で300ドルほど費用を請求されます。行き先を指定するには、タクシーを使って自力で行くか、希望先の医療機関の救急車を呼び搬入してもらうことになります。会員制の緊急移送を行う民間会社もあるようです。
なお、当地のERは、医療費支払い能力のない患者が受診できる唯一の医療機関でもあります。重症の救急患者に加え、これらの患者も押し寄せてきており、いつも混雑しています。資金や人員不足にて近年閉鎖されるERが急増し、残ったERへの負担(受診者数等)はますます増えてきており、処理能力を越える状態も起こってきています。
重症患者の診察が優先されるため、生命に危険がないと判断された場合は数時間あるいは半日以上も待たされることも恒常化してきています。日本人は、比較的症状(痛み等)を強く訴えない傾向があるようで、重症でも軽症と判断されて診察が遅らされてしまうことがあるようです。
ニューヨーク市、主にマンハッタン区では、日本人医師又は日本語で対応してくれる種々の診療機関があり、日本人向け案内書にも多数が掲載されています。この中より希望する専門科医を選び、電話で予約してから受診します。米国では、救急外来を除き予約受診が原則であり、医療費支払いの保証がないと予約は受け付けてもらえません。
受付で、この医療費支払いに関する書類にサインをすることと、問診票に記入することから始まります。保険会社等から請求があった場合には、診療内容を公開してよいという承諾書が含まれています。診察を受けるにあたっては、用意された診察衣に着替えることを指示されることがあります。
薬が処方された場合、その処方箋をもって薬局(いわゆるドラッグストアー)に行き、購入することになります。