【注意喚起】窃盗犯罪の増加

令和5年12月22日
 近年、ニューヨーク市を始め、各地においてスリやひったくり、置き引きなどの窃盗犯罪が増加しているとの報道がありますので、ホリデーシーズンを迎えるにあたり、外出の際は十分御注意ください。 1 窃盗犯罪の現状 (1)窃盗犯罪は、あらゆる場所、時間帯に発生し、その被害は年齢層を問わず長期滞在者にまで及んでいます。NYPD(スリ専門部隊)によると、窃盗犯は単独犯だけでなく、10代から高齢者までの幅広い年代がグループを作り犯行に及んでいるケースなどが確認されており、具体的には犯人の一人が話しかけたり、ぶつかったりして気を逸らしているうちに仲間がスリを実行するなど手口が巧妙化しているとし、また貴重品をズボンの後ろポケットに入れたり、バッグのファスナーが開いている人がターゲットになりやすいとして注意を呼び掛けています。 (2)窃盗被害の具体例として、以下のような事例が報告されています。いずれも、周囲に人が多くいたにもかかわらず、所持品が盗まれたケースです。 ・歩行中に話しかけられ、気がついたら財布がなくなっていた。 ・タクシー乗降時、荷物から目を離した隙に、バッグがなくなっていた。 ・レストランで食事中、バッグを椅子の後ろにかけておいたら、財布を盗まれた。 ・食事中、知らない人に話しかけられ、気づいたら足下に置いたバッグがなくなっていた。 2 防犯対策  窃盗被害は、強盗などの重犯罪と比べると軽く思われがちですが、盗難被害にあった財布や携帯電話、カギなどから、現金、クレジットカードの不正使用、運転免許証を使ったなりすまし犯罪、個人情報、家族や知人などの連絡先の流出、住居・職場への侵入、偽造旅券の作成などに悪用されるおそれがあり、個人のみならず周囲を巻き込む可能性がある点で、金銭面以上に大きな被害を引き起こすことになりかねませんので、十分な注意が必要です。  外出の際は、以下の点に留意してください。 ・歩きながら、携帯電話を操作しない。 ・人が多いところでは、イヤホンを使用しない。 ・人混みでは、周囲の状況に常に注意する。 ・不審者を見かけたら、方向転換するなど素早く行動する。 ・高額な現金や貴金属を見せない、持ち歩かない。 ・財布を出し入れする際は、周囲に注意する。 ・財布やパスポートなどの貴重品は必要最低限とし、一つにまとめずに分散して持つ。 ・後ろポケットに財布を入れない。 ・口の開いたバッグを避け、ファスナーがついたものを使用する。 ・リュックにはなるべく貴重品を入れず、人混みでは前に抱え視界から外さない。 ・レストランでは、貴重品をテーブルやイスなどに放置しない。 ・レストランでは、バッグを椅子の後ろにかけない。 ・常に荷物から目を離さない、また所持品をテーブルや椅子などに置かない。 ・見知らぬ人に声を掛けられても、手荷物や貴重品は体から離さず、注意を怠らない。 3 参考情報 (1)窃盗犯罪は、極めて巧妙かつ検挙率が低いといわれ、また長期滞在者の被害も目立っています。ホリデーシーズンには、各地で大規模なカウントダウンやニューイヤーのホリデーイベントが行われるなど、外出することが多くなりますが、窃盗犯グループの活動もまた活発になりますので、犯罪被害に遭わないためには常日頃から対応策を考え、常に狙われているという防犯意識をもって行動することが大切であり、いざというときの備えになります。防犯対策に留意し、安全で楽しいホリデーシーズンをお過ごしください。なお、何らかの事件に巻き込まれるような場合には絶対に抵抗せず、安全確保を優先した上で警察に通報してください。 (2)万が一、被害に遭ってしまったら、最寄りの警察署で被害届を提出し、ポリス・レポートを作成してもらいましょう。ポリス・レポートは盗まれた物品の保険請求やパスポートの再発給などの際に必要となります。 【ポリス・レポートのオンライン提出(1,000ドル相当額未満の場合のみ)】 https://nypdonline.org/link/1018  (3)当館では、当地に滞在する皆様の安全対策の参考情報として、「ニューヨーク安全マニュアル」を当館ホームページに掲載しています。基本的な防犯対策に加え、テロ対策等への対処方法についても詳しく紹介していますので、是非御一読の上、皆様の安全対策の一助にしていただければ幸いです。 【ニューヨーク安全マニュアル】 https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/j5/index.html