|
|
2007年7月2日 |
中国産養殖魚介類の輸入規制について
- 6月28日、米食品医薬品局(FDA)は、中国産養殖のナマズ、バサ魚(ナマズ科の白身魚)、エビ、デイス(コイ科の淡水魚)、ウナギの広範な輸入規制を発表しました。養殖魚介類について米国で使用が禁止されている薬剤の残留の無いことが証明されない限り、荷揚げされません。米国保健福祉省の一組織であるFDAの今回の処置は、消費者を危険な薬品残留物から保護するためのものです。これまで、健康被害の報告はありません。
-
FDAのデビット・アチソン医師は「米国に輸入された中国産の養殖漁業製品に国内では禁止されている違法な物質が含まれているという証拠が繰り返し見つかったため、今回強い処置をとった。」「我々の要求と安全基準が守られるのであれば、中国製の食品を受け入れるつもりである。」と述べています。
-
2006年10月から2007年5月に行われた検査において、米国内で使用が禁止されている抗菌薬等により中国産魚介類が汚染されていた事実が、繰り返し見つかりました。検出された汚染物質は抗菌薬ニトロフラン、マラカイト・グリーン、ゲンチアン・バイオレットとフルオロキノロンです。ニトロフラン、マラカイト・グリーンとゲンチアン・バイオレットは実験動物での発癌性が指摘されています。食品動物におけるフルオロキノロンの使用は、この非常に重要な抗生物質に対する耐性を増加させる危険があります。
-
これらの物質は米国での養殖魚介類への使用が禁止されており、またニトロフランとマラカイト・グリーンについては中国でも使用が禁止されています。中国当局は、フルオロキノロンについては中国国内で養殖魚介類に使用することを許可しています。
-
魚介類で検出された薬剤の残留量は非常に微量でした。FDAは既に流通している養殖魚介類についてのリコールは行っておらず、既に家庭に届いている養殖魚介類を廃棄または回収する事を消費者にアドバイスはしていません。しかし、抗生物質の耐性と同様に長期的な暴露について懸念しています。FDAの今回の処置では、輸出業者に対しても情報を提供し安全を確保するよう求めています。
- 参照:
- FDAサイト

|
|
|
|