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カナダ産加工肉食品のリコール(食中毒リステリア症の発生)

2008年9月5日

1. カナダ産加工肉食品による食中毒リステリア症の報告

カナダ公衆衛生局(PHAC)は9月1日現在、同国で汚染された加工肉食品が原因と見られるリステリア症が流行しており、これまでに19名(うち疑い7名)が死亡し、59人(う ち疑い21名)が感染したと発表しました。最新の感染者数等については、PHACのホームページにてご確認下さい。

 http://www.phac-aspc.gc.ca/alert-alerte/listeria_200808-eng.php

  米国疾病対策予防センター(CDC)によれば、米国では毎年約2500人が重症のリステリア症を発症し、うち約500人が死亡しており、これは、毎年、米国内で食中毒による死亡者 の約5%を占めているとのことです。詳細はCDCのホームページをご確認下さい。

 http://www.cdc.gov/nczved/dfbmd/disease_listing/listeriosis_gi.html

2. リステリア症について

原因となるリステリア菌(listeria monocytogenes)は、自然界に広く分布しており、健康な大人なら心配はありませんが、ガン・糖尿病・肝臓病・エイズ患者、ステロイドを使っている人など、免疫力が弱まっている大人や乳幼児、高齢者は重症化し、髄膜炎や敗血症になる恐れがあります。特に注意が必要なのは妊産婦であり、妊婦の感染率も高く、感染すると流産や早産、死産にもつながることがあります。

発症すると、発熱や筋肉痛、吐き気や下痢などの感冒様症状を引き起します。さらにひどくなると、頭痛やふらつき、痙攣などをの症状が現れることがあります。

発症した場合、早めの対処が必要ですが、感染経路の多くが食品による経口感染であるため、以下の予防法をご参照下さい。

予防法

  • 動物性の生の食物(例えば、牛肉、豚肉、にわとり・七面鳥の肉等)はよく加熱すること。
  • 生野菜は食前によく洗うこと。
  • 加熱していない肉は、調理済みの食物から離しておくこと。加熱していない肉を盛っていた皿をそのまま食事に使わないこと
  • 滅菌していない生の牛乳、あるいは滅菌していない生の牛乳で作った食物を避けること。
  • 加熱していない生の食物を扱った後は、手、包丁、まな板をよく洗うこと。
◆妊娠中の女性や免疫力が弱まっている人達は、次のようなことにも注意した方が良いでしょう。
  • ソフトチーズは避けること。
  • (例えば、フェタチーズ、ブリーチーズ、カマンベールチーズ、ロクフォーチーズ,メキシカンスタイルチーズ等)
    *プロセスチーズ、クリームチーズ、コッテイジチーズやヨーグルトは、避ける必要はありません。
  • ハードチーズについても、日本に輸入されたものからリステリア菌が検出された事例があるので避けた方がよい。
  • 残り物の食物や調理済みの食品は、食べる前に強く熱を加えること。

(CDC、横浜市衛生研究所ホームページより抜粋、改変)

3.カナダ産加工肉食品リコールについて

リコール対象食品等の情報は、Canadian Food Inspection Agency の下記ホームページをご確認下さい。

 http://www.inspection.gc.ca/english/fssa/concen/2008listeriae.shtml

 

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