毎年冬季になると、世界各地でインフルエンザの流行が見られます。日本においては、厚生労働省で例年、冬季のインフルエンザ流行対策の一環として、ポスターやホームページを通じてインフルエンザ予防の普及に努めています。2003年度もインフルエンザ総合対策ホームページを立ち上げ、インフルエンザの基礎的な知識や予防方法、相談窓口などを紹介しています。海外へ渡航・滞在される方は、同ホームページ(アドレス:http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1112-1.html
)及び、以下の内容を参考に十分ご注意下さい。
インフルエンザは、インフルエンザウィルスによって引き起こされる呼吸器感染症で、普通の風邪とは全く違う病気です。高齢者の場合はインフルエンザにより肺炎の併発・死亡の危険もあります。風邪だと軽視しないで早期の医療機関での受診をおすすめします。
インフルエンザの予防には予防接種が有効です。予防接種を受けることで体内に抗体をつくり、病気にかかりにくく、またはかかっても重くならないようにします。特に高齢者の方は予防接種をおすすめします。
また、インフルエンザが流行するこれからの季節は、2003年の春にアジアを中心に流行したSARSの再発生の可能性も否定できません。SARSはSARSコロナウィルスによって引き起こされる感染症で、インフルエンザとは全く違う病気ですが、その初期症状は突然の高熱や筋肉痛、全身の倦怠感など極めて似ており、その症状からは区別が出来ません。インフルエンザの予防接種はSARSの予防にはなりませんが、症状が出た場合にSARS感染か否かを迅速に判断できやすく、感染の疑いのある人を迅速かつ適切に入院治療することが出来るため、SARS感染の拡大防止にもつながります。
インフルエンザの予防には予防接種とともに、体調の維持に心がけ、手洗いとうがいを励行するという予防方法が有効です。特に、うがいや手洗いの励行はSARSを含め、様々な感染症の予防に有効なので普段から心がけることをおすすめします。
もしインフルエンザにかかってしまった場合はマスクをするなど周囲の人にうつさない配慮も重要です。うがい薬やマスク、消毒薬等の準備をしておくことをおすすめします。
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