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シニアウィークにおけるメディケア勉強会(概要)

2007年10月26日
  1. 日時:9月23日(日)13時〜15時
  2. 講師:ヘレン・イリエ弁護士、進藤由美氏
  3. 概要:

    メディケアとはアメリカ連邦政府が管轄する医療保険で、パートA 、パートB 、パートD の3 つに分かれる。主に、パートA は入院やナーシングホームでのケア、ホスピスケアをカバーし、パートB は外来診察、パートD は外来の処方箋薬をカバーする。市民かグリーンカード保有者で5年以上続けて滞在していれば65歳で受給資格を得る(その他、身体障害、慢性腎不全患者など)。 

    パートA は本人か配偶者が10年働いていれば基本的に無料。7.5 〜10 年の方は月$226 ドルの保険費、7.5 年未満の場合は月$410 の保険費となる。パートA の免責額は$992 で、入院は一疾患あたり60日まで無料。61日から90日までは日に$248 、91日目からは自己負担となる。その他、一生を通じて60日までは日に$496 で済むという保証もある。リハビリ施設などのナーシングケア利用は20日まで無料、21日から100日までは日に$124 、100日を超える場合は自己負担となる。医者が認めた場合の在宅ケアは無料だが、期間や時間数の制限が厳しい。また、ホスピスケアの負担は少額である。

    パートB は毎月$93.5 の保健費がかかり、 Social Securityから引かれる。この保険費は年収が8万ドル以上の場合は増額になる( $105.8 〜$161.4 )。パートB の免責は$131 で、自己負担額はかかった費用の20% (メンタルヘルスは50% )と基本なっている。

    パートD は、2006 年にスタートした処方箋をカバーする保険で、民間保険会社やNPO 、州政府などが販売し、全員加入が原則である。

    保険料はプランによってまちまちであるが、アメリカ全体での平均は月額$27.35 。年間免責額は$265 以下が多いが、収入が一定以下の人には「Extra Help 」と呼ばれるプログラムが用意されており、自己負担は$0 か$53 となる。窓口での負担額もプランによりさまざまで、加入の際に自分の服用している薬がカバーの対象となるか、地域はどうか等に注意する必要がある。メディケアがカバーしないものとして、針治療、歯科治療、国外治療、カイロプラクティック、美容整形、眼鏡、介護・援助、補聴器、長期にわたる介護、個人介護、個人介護がある。また、アメリカは予防医学が進んでいるため、初診の検査、心臓検査、マンモグラフィー、子宮癌検査、骨粗鬆症検査、大腸癌検査、前立腺癌検査、糖尿病検査、糖尿病自己トレーニング、インフルエンザ予防接種、肺炎予防接種、 B 型肝炎ワクチン、緑内障スクリーニング、栄養指導などは全額カバーされる。いずれにしても、受ける検査、サービスがカバーするかどうかを医師、さらに保険会社に確認する事が重要である。カバーしない検査を受けてしまった後は、自己負担しなければならないことに注意する必要がある。自分の健康状態に応じて、メディケアのオリジナルプラン(プラン A、 Bのみ)にするのか、 Medigapと呼ばれる補助カバーや、プラン Cといった Medicare HMOや PPOなどの私的保険に加入するのかを十分に考慮する必要がある。また、医師、病院がメディケアを受け取るかどうかも十分に注意して受診する必要がある。

    会の最後にヘルスプロキシー(本人が意思疎通できなくなった場合の医療代理人)の書き方についての説明が行われた。

    参考:
    一定収入以下の方を対象とした医療保険、メディケイドは、年齢に関係なく受けられ、単身者の場合、収入月$700 、預金$4200 まで、二人の場合収入月$900 、預金$5400 まで等、資格についての制限が厳しく、また年々審査が厳しくなっている。
 
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