法令・習慣の違いによるトラブル等

生活習慣上の各種行為について、一部では日米間においては受け取め方に大きな差があります。 日本人の感覚では些細な行為であっても、米国では逮捕され裁判沙汰になったり、思いがけなく、大きな処罰を受ける場合があります。日米間の習慣・法制の違いを知っておきましょう。

ニューヨークでは、２１歳未満の飲酒や公共の場（屋外を含む）における飲酒が禁止されています。 また、空港、病院､広場､公園などの公共の建物内やレストランでの喫煙が禁止されていますので、注意しましょ う。

家庭内暴力（家庭における配偶者や子供に対する暴力）に対しては、日本とは比較にならないほど厳しい罰則が科せられます。 また､これら家庭内暴力事案を見聞きした者は、警察当局への通報を義務づけられており、通報を受け、駆け付けた警察官は、例え夫婦喧嘩や親子喧嘩であっても、当事者双方の意思とは関係なく、当事者の一方を逮捕・拘留する場合が多くあります。 不用意に隣近所に聞こえるような大声を上げたり、騒いだりすると思わぬ結果を招きかねないので、注意しましょう。

• ① 入浴
  米国において入浴は、プライバシーが強く保たれるべき行為であり、例え親子であっても一緒に入浴することは、非常識な行為と見られ、時には子供に対する性的虐待とみなされる場合がありますので、注意しましょう。
• ② 子供だけによる留守番等
  子供だけに留守番をさせたり、駐車中の車に子供だけを残すことは、児童虐待としてみなされて逮捕され、裁判となる場合が多くあります。対象となる子供の年齢については、市や郡により異なりますが、概ね１８歳未満の子供を対象として、年齢別のガイドラインが設定されているので、注意しましょう。
• ③ しつけと児童虐待
  子供に対する体罰については、米国人内でも見方が多様ですが、児童の体に痕跡が残る、親が感情的になり自己コントロールを失っている場合など、また児童の年齢に不相応な体罰は児童虐待とみなされ、親は逮捕され裁判となります。時には子供が隔離保護を受け、家族と引き離される場合もあります。公衆の面前で子供に対し大声を出すなど、過度と捉えられるような叱り方をしないよう注意しましょう。 また、子供に必要な服や靴を着せずに外を歩かせても、時には虐待・放任として通報されることがありますので、注意しましょう。
• ④ 子の移動（実子誘拐罪）
  近年、国際結婚が増えていますが、父母のいずれもが親権（監護権）を持っていても、一方の親権者の同意を得ずに子の居所を移動させること（親が日本に帰国する際に子を同伴する場合を含みます）は、米国の国内法では子を誘拐する行為として重大な犯罪（実子誘拐罪）とされています。国際結婚した場合、その間に生まれた子を日本に連れて帰る際には、こうした事情にも注意しましょう。