在ニューヨーク日本国総領事館は、我が国との関係で顕著な功績を残されていることに敬意を表し、イザベラ高齢者センターに対して平成２６年の在外公館長表彰を行うことと致しました。

１．イザベラ高齢者センターについて：
イザベラ高齢者センターは，1875年の設立以来，ニューヨーク市の高齢者に対して地域社会に即したサービスと住居を提供している非営利団体である。
今日では，705床からなる医療看護施設に加え，高齢者専用アパートであるイザベラ・ハウス，成人デイ・ヘルス・ケア，児童ケア，在宅ケア，短期・長期リハビリテーション及び高齢者を支援する地域社会プログラム等々，様々なサービスを提供する高齢者用総合施設となっている。
イザベラ・ハウス（入居資格年齢は62歳以上）には，ワンルームタイプ，１ベッドルームタイプがあり，各室には台所等住居施設が設備され，必要に応じて幅広い医療，社会支援サービスが受けられることを通じて，快適な居住空間を確保している。

２．功績概要：
（１） ニューヨークには，ロサンゼルス，上海に次いで多数の日本人・日系人が居住しており，近年，ニューヨーク及びその周辺地域の日本人・日系人の高齢化が進み，同地域における高齢者問題対策は喫緊の課題である。このような問題意識から当館では，2005年，各種団体とともにニューヨーク日系人会高齢者問題協議会設立に尽力し，これまでも同協議会と協力してきたところである。
（２） イザベラ・ハウスでは，約80室のうち30室ほどに日本人高齢者が現在居住していることからも明らかなとおり，早くから日本人・日系人高齢者の受け入れに尽力してきた。日本人・日系人高齢者の増加に伴い，日本人アシスタント4名を雇用するなど，日本語でのきめ細かいサービスの提供に努めている。
（３） 先般の国連総会時における安倍総理夫妻の当地訪問の際には，安倍総理夫人による同センター視察を温かく受け入れるなど，日本及び日系コミュニティーとの交流に積極的であり，こうした同センターの活発な活動を通じて日米友好促進に貢献した。