第31回 海外安全対策連絡協議会(議事録)
2013年2月11日
安全対策協議会とは..
当地の治安やテロ情勢及び邦人の安全対策等について情報交換を行うため設置され、当地日系団体、日系メディア、旅行業界など関係者が参加して、定期的に会合が開催されています。
- 川村首席領事開会挨拶
冒頭、川村首席領事より以下の点を踏まえた開会挨拶があった。
(1)アルジェリア邦人拘束事件等のテロ事件,また,当地で発生したハリケーン・サンディ,ウィンターストーム,コネチカット州銃乱射事件等の自然災害等を踏まえた今後の緊急事態の際の安全対策の在り方。
(2)緊急事態発生時における協議会委員と当館との連携の重要性。
- 当地治安情勢
当館警備担当領事より昨年10月から12月までの当地の治安情勢の以下の点について説明。
(1)NY市警犯罪統計による主要犯罪の発生状況
(2)NY市内の地区別犯罪情勢
(3)管轄州の主要事件(組織犯罪,テロ活動,社会的反響の大きい事件)
- 最近の邦人被害事案等
当館邦人援護担当領事より最近の邦人被害事案について以下の点について説明。(2)においては在留届の提出について慫慂した。
(1)2011年の日本人の犯罪被害傾向
(2)ハリケーン・サンディ対応
(3)海外安全ホームページに掲載されている安全に係るパンフレットの配布
- 緊急事態の際の安全対策に関する意見交換 (質疑応答)
(川村首席)
冒頭述べたような事案を踏まえ,緊急事態における安全対応について,海外に在住する邦人・日系企業の安全対策を如何に確保し更に改善するかについて皆様から忌憚のないご意見を賜りたい。なお,当館で最近対応した自然災害,銃乱射事件において,安否確認の際に重要な情報となったのは在留届であった。各団体におかれては,改めて在留届の提出を周知徹底願いたく,住所変更等がある場合には速やかに当館に連絡するよう情報共有して欲しい。
(青柳部長)
(アルジェリア邦人拘束事件の概要説明を行った上で,)アルジェリア邦人拘束事件等のテロ事件発生の際の対応について関してご意見・ご要望があるか。
(委員)
テロ事件に限らず,緊急事態対応には,その土地柄によって予めの準備(対策)と実際の対応ぶりについても異なるものと思料。以前,本協議会において,ニューヨーク市が作成した緊急事態対応マニュアルの日本語版の配布を受けた記憶がある。現在もあれば配布することは有用と思われる。
(青柳部長)
確認したい。(当館注:協議会後に確認したところ,ニューヨーク市が発行したものであることが判明。当館ホームページにも掲載済み。)
(青柳部長)
ハリケーン「サンディ」の対応についてご意見,ご要望,体験談はあるか。
(委員)
自宅が被災した。電気が通じなくなったので,手動のラジオ,自家発電機は有用であった。電池などの非常用物品の備蓄の必要性を感じた。
(委員)
弊社はハリケーンのために入居ビルが停電してしまい,自家発電機で対応した。社員が手分けして燃料(軽油)の調達を行ったが,3日で切れてしまった。業務に支障は来さなかったものの今後の課題としたい。
(青柳部長)
貴重な体験談であり共有したい。
次に銃乱射事件の関係でご意見・ご要望はあるか。例えば,日本人学校では何か対策を執っているか。
(委員)
日本人学校及び補習校では銃乱射事件を踏まえて,危機管理マニュアルの改訂を行っている最中である。施設を借用している関係で,施設側との調整が必要であるが,施設への出入りのチェックの厳重化などを行っている。