ニューヨーク市の治安

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1. 治安状況

ニューヨーク市は世界中から人々が集まり賑わっている一方で、様々な誘惑や危険も多く存在しています。

アメリカの大都市の中では比較的安全と言われているニューヨーク市ですが、それでも日本とは比較にならないほど犯罪発生率は高く、邦人が被害に遭う事案も発生しています。

ニューヨーク市警犯罪統計によると、2022年、殺人件数は減少しましたが、主要7罪種(以下ご参照)の総件数は前年よりも大幅に増加しています。また、アジア系住民に対するヘイトクライムは82件(前年同期比36.0%減)発生しており、前年に比べ減少傾向にあるものの、引き続き注意が必要です。

主要7罪種の犯罪認知件数の推移(単位:件、括弧内:前年比%)

1990年 2000年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
殺人 2,245 673 290(-0.7) 319(+10.0) 462(+44.8) 486(+5.2) 438(-9.9)
強姦 3,126 2,068 1,769(+22.1) 1,766(-0.2) 1,428(-19.1) 1,494(+4.6) 1,617(+8.2)
強盗 100,280 32,562 12,656(-9.3) 13,439(+6.2) 13,101(-2.5) 13,833(+5.6) 17,411(+25.8)
加重暴行 68,891 25,924 19,846(-1.0) 20,873(+5.2) 20,561(-1.5) 22,814(+11.0) 26,063(+14.2)
侵入窃盗 119,937 38,352 11,481(-5.0) 10,909(-5.0) 15,463(+41.7) 12,793(-17.3) 15,746(+23.0)
多額窃盗 268,620 49,631 42,822(-0.8) 43,505(+1.6) 43,150(-3.0) 40,890(+15.2) 51,565(+26.1)
自動車盗 147,123 35,442 5,309(-6.5) 5,422(-2.1) 9,038(+66.7) 10,421(+15.3) 13,749(+31.9)
合計 710,222 184,652 94,173(-2.6) 96,233(+2.2) 95,552(-0.7) 102,731(+7.5) 126,589(+23.2)

ニューヨーク市(NYC)と東京の犯罪率比較(2022年)

注:日本の犯罪統計では殺人未遂も殺人に含まれますが、NY市の犯罪統計では殺人に未遂は含まれない等、ニューヨークと東京の罪種のカテゴリーには異なりがあります。

2. 犯罪の多い地域

殺人などの凶悪犯罪は主に以下の地域で発生しています(NYPD 発表(2022年))。

マンハッタン区:
ミッドタウンサウス、ハドソンヤード
ブルックリン区:
ブラウンズウィル、イーストニューヨーク、クラウンハイツ、ベドフォードスタイブサント
ブロンクス区:
ほぼ全域
クイーンズ区:
ジャマイカ、エッジメア
スタテンアイランド区:
トンプキンズビル

犯罪から身を守るためには、「危険な地域や状況下に立ち入らない」ことが極めて重要です。

マンハッタン区、ブルックリン区の中心街においては、強盗が多発しています。また、観光客を狙った犯罪 も非常に多い上、人通りのない路上やビルの陰、地下鉄等において武装強盗に襲われる事件も発生してい ますので決して油断しないでください。

ニューヨーク市警察では市内で発生した犯罪データを元にした犯罪マップを公表していますので、参考にしてください。

NY 市犯罪マップ(https://maps.nyc.gov/crime/

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