ニューヨーク安全対策情報(2025年7月~9月期)
令和7年10月15日
在留邦人の皆様
当館では、ニューヨークに在留される皆様の安全対策に役立てていただくため、3か月毎にニューヨークの治安情勢や日本人の犯罪被害例などを「ニューヨーク安全対策情報」として掲載しています。随時発信する注意喚起などと併せて安全対策にご活用ください。
1 一般犯罪発生状況
ニューヨーク市における2025年7月から9月までの一般犯罪発生状況は以下のとおりです。
(1)一般犯罪の発生状況(前年同期との増減率(増△、減▼))
殺 人 77件( 25.2%▼)
不同意性交 511件( 12.1%△)
強 盗 4,099件( 6.7%▼)
暴行・傷害 7,509件( 6.3%▼)
侵入盗 2,953件( 13.6%▼)
多額盗 12,856件( 2.7%▼)
自動車盗 3,886件( 5.0%▼)
合計 31,891件( 5.3%▼)
(2)一般犯罪の発生傾向
ア ニューヨーク市警発表の犯罪統計によると、今期(2025年7月から9月まで)の一般犯罪の発生件数は、前年同期と比較して、約5%減少しました。しかし、マンハッタン区を含むニューヨーク市内全域で殺人事件などの凶悪犯罪が発生している他、不同意性交事件の数が大幅に増加していますので、引き続き日頃の安全対策に注意が必要です。
イ また、同犯罪統計によると、今期(7月から9月まで)、アジア系の人々に対するヘイトクライムが3件発生しています。前年同期比では75%減少しておりますが、根拠のない情報に基づいた個人的偏見によるヘイトクライムやハラスメントが日本人を含むアジア系の人々に向けられる可能性がありますので、引き続き注意が必要です。
2 日本人の犯罪被害(未遂を含む)の事例(当館管轄地域内。当館に報告のあった事例)
(1)ビル内での暴行被害
7月初旬、UnionSquare付近のビル内で列に並ぶ際、前に並んでいた男に「ここの列で合っているか?」と質問したところ、急に肩を殴られた。その後、男が近くに来た時に再度肩を殴られた。
(2)路上での強盗被害
7月初旬、深夜3時頃、帰宅のためにMadison Aveの53th Streetを歩行中、突然男2人に背後から押し倒され、携帯電話と鞄を強奪され、肘と腰に打撲を負い救急車で搬送された。犯人はその後駆けつけた警察官に逮捕された。
(3)バス内での暴行被害
8月初旬、午後1時頃、MTAバスBx11(Parkchester方面行)に乗車していたところ、突然後方に座っていた女から鞄で殴られた。 (4)JFK空港での白タク被害
8月上旬、JFK空港のタクシー乗り場へ向かっていた途中、職員風の男に呼び止められ、誘導された車両に乗車したところ、途中で営業許可証が運転席に掲示されていないことに気づいた。目的地には無事に到着したものの、法外な金額を請求され支払ってしまった。
3 事件に遭遇した場合の対処
最近、総領事館近くのオフィスにおける銃乱射事件やタイムズスクエアにおける銃撃事件など、銃器を用いた凶悪事件が多く発生しています。事件に遭遇した場合は、落ち着き、状況に応じて臨機応変に対応することが重要です。以下にて、具体的な事案に対する対処法の一例をご紹介します。
(1)強盗・窃盗
身体の安全が第一です。犯人が銃器等の武器を所持している場合は特に慎重に対応し、刺激するような行動は避けてください。また、抵抗せずに速やかに金品を渡しましょう(少額の現金と期限切れのクレジットカードを入れた財布(差し出し用)を持っておくと被害を最小限に抑えられます)。
(2)銃乱射
銃声が聞こえたら頑丈な物の陰に隠れ、伏せるなど身を低くして、周囲の状況の把握に努めてください。逃げられる状況にあれば、早くかつ遠くに逃げてください。逃げられないと判断した場合は、安全な場所(部屋)に隠れるなどしてドアを施錠し、ロックダウンすることとなります。ロックダウンの際は音を立てないことが肝要です。
(3)爆弾テロ
爆発音が聞こえたら、すぐに伏せるなどして低い姿勢をとってください(頭は爆発音とは反対方向へ向ける)。その後、情勢を見極めて現場とは反対方向に逃げてください。二次爆発の危険もありますので、発生現場には絶対に近づかないよう注意してください。
(4)騒乱・騒擾
何らかの騒乱、騒動が起きている現場には決して近づかず、その場を急いで離れてください。車に乗っている場合はライトを消してゆっくり走り去るようにしてください。なお、車の窓は5mmほど開けておくと割れにくくなります(たたき割られる危険性が低下)。催涙ガスや煙が蔓延している場合は、ハンドタオル等に水を含ませ、目、鼻、口に当てつつ、速やかにその場から離れるようにしてください。
4 特殊詐欺
荷物の再配達、ヘッドハンティング、罰金の支払いなど、身に覚えのないメッセージ(SMS)が携帯電話(スマートフォン)に米国発信のみならず海外から届くことがあります。こうしたメッセージは詐欺ですので、文中のウェブリンクをクリックしないよう気を付けるとともに、すぐに削除してください。
この他、依然として、銀行員や警察官、税関職員、総領事館員などの公的機関職員を名乗る特殊詐欺の被害報告も確認されています。銀行や公的機関が国際電話等の手段で、逮捕や強制送還を示唆したり、金銭を求めたりすることは決してありませんので、身に覚えのない内容の電話を受けた場合は、詐欺の可能性が極めて高いと考え、冷静に対応し、警察へ通報の上、当総領事館にもご一報ください。
(参考)【注意喚起】特殊詐欺の種類、概要及び対策について
https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/News_110824.html
5 テロ・爆弾事件発生状況
テロに関する特定の脅威情報は確認されていませんが、不安定な中東情勢に起因したテロの危険性に留意する必要があります。テロはその性質上、時や場所を選ばず突発的に発生しますので、日頃から常に安全を意識し、慎重に行動するとともに、テロの現場に遭遇した際の行動をイメージするなど、有事に備えた準備を行っておくことが重要です。
(参考)安全の手引き:https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/j5/ny-anzen_2024.pdf
6 誘拐・脅迫事件発生状況
ニューヨーク市警からの発表はありません。
7 日本企業の安全に関する諸問題
国際情勢の推移により、政治的な背景による反日示威行動(デモ活動)が行われる場合があります。これらの示威行動が行われる場合、通常は警察当局の監視下にありますので暴力的ではないものの、偶発的な事故が起こり、暴力に発展することもあり得ますので十分な注意が必要です。
8 日本人安全対策のためにとった具体的措置
当館ホームページ、領事メールにて安全情報を提供していますので、以下をご参照ください。
当館ホームページ:https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/news.html
在ニューヨーク日本国総領事館
当館では、ニューヨークに在留される皆様の安全対策に役立てていただくため、3か月毎にニューヨークの治安情勢や日本人の犯罪被害例などを「ニューヨーク安全対策情報」として掲載しています。随時発信する注意喚起などと併せて安全対策にご活用ください。
1 一般犯罪発生状況
ニューヨーク市における2025年7月から9月までの一般犯罪発生状況は以下のとおりです。
(1)一般犯罪の発生状況(前年同期との増減率(増△、減▼))
殺 人 77件( 25.2%▼)
不同意性交 511件( 12.1%△)
強 盗 4,099件( 6.7%▼)
暴行・傷害 7,509件( 6.3%▼)
侵入盗 2,953件( 13.6%▼)
多額盗 12,856件( 2.7%▼)
自動車盗 3,886件( 5.0%▼)
合計 31,891件( 5.3%▼)
(2)一般犯罪の発生傾向
ア ニューヨーク市警発表の犯罪統計によると、今期(2025年7月から9月まで)の一般犯罪の発生件数は、前年同期と比較して、約5%減少しました。しかし、マンハッタン区を含むニューヨーク市内全域で殺人事件などの凶悪犯罪が発生している他、不同意性交事件の数が大幅に増加していますので、引き続き日頃の安全対策に注意が必要です。
イ また、同犯罪統計によると、今期(7月から9月まで)、アジア系の人々に対するヘイトクライムが3件発生しています。前年同期比では75%減少しておりますが、根拠のない情報に基づいた個人的偏見によるヘイトクライムやハラスメントが日本人を含むアジア系の人々に向けられる可能性がありますので、引き続き注意が必要です。
2 日本人の犯罪被害(未遂を含む)の事例(当館管轄地域内。当館に報告のあった事例)
(1)ビル内での暴行被害
7月初旬、UnionSquare付近のビル内で列に並ぶ際、前に並んでいた男に「ここの列で合っているか?」と質問したところ、急に肩を殴られた。その後、男が近くに来た時に再度肩を殴られた。
(2)路上での強盗被害
7月初旬、深夜3時頃、帰宅のためにMadison Aveの53th Streetを歩行中、突然男2人に背後から押し倒され、携帯電話と鞄を強奪され、肘と腰に打撲を負い救急車で搬送された。犯人はその後駆けつけた警察官に逮捕された。
(3)バス内での暴行被害
8月初旬、午後1時頃、MTAバスBx11(Parkchester方面行)に乗車していたところ、突然後方に座っていた女から鞄で殴られた。 (4)JFK空港での白タク被害
8月上旬、JFK空港のタクシー乗り場へ向かっていた途中、職員風の男に呼び止められ、誘導された車両に乗車したところ、途中で営業許可証が運転席に掲示されていないことに気づいた。目的地には無事に到着したものの、法外な金額を請求され支払ってしまった。
3 事件に遭遇した場合の対処
最近、総領事館近くのオフィスにおける銃乱射事件やタイムズスクエアにおける銃撃事件など、銃器を用いた凶悪事件が多く発生しています。事件に遭遇した場合は、落ち着き、状況に応じて臨機応変に対応することが重要です。以下にて、具体的な事案に対する対処法の一例をご紹介します。
(1)強盗・窃盗
身体の安全が第一です。犯人が銃器等の武器を所持している場合は特に慎重に対応し、刺激するような行動は避けてください。また、抵抗せずに速やかに金品を渡しましょう(少額の現金と期限切れのクレジットカードを入れた財布(差し出し用)を持っておくと被害を最小限に抑えられます)。
(2)銃乱射
銃声が聞こえたら頑丈な物の陰に隠れ、伏せるなど身を低くして、周囲の状況の把握に努めてください。逃げられる状況にあれば、早くかつ遠くに逃げてください。逃げられないと判断した場合は、安全な場所(部屋)に隠れるなどしてドアを施錠し、ロックダウンすることとなります。ロックダウンの際は音を立てないことが肝要です。
(3)爆弾テロ
爆発音が聞こえたら、すぐに伏せるなどして低い姿勢をとってください(頭は爆発音とは反対方向へ向ける)。その後、情勢を見極めて現場とは反対方向に逃げてください。二次爆発の危険もありますので、発生現場には絶対に近づかないよう注意してください。
(4)騒乱・騒擾
何らかの騒乱、騒動が起きている現場には決して近づかず、その場を急いで離れてください。車に乗っている場合はライトを消してゆっくり走り去るようにしてください。なお、車の窓は5mmほど開けておくと割れにくくなります(たたき割られる危険性が低下)。催涙ガスや煙が蔓延している場合は、ハンドタオル等に水を含ませ、目、鼻、口に当てつつ、速やかにその場から離れるようにしてください。
4 特殊詐欺
荷物の再配達、ヘッドハンティング、罰金の支払いなど、身に覚えのないメッセージ(SMS)が携帯電話(スマートフォン)に米国発信のみならず海外から届くことがあります。こうしたメッセージは詐欺ですので、文中のウェブリンクをクリックしないよう気を付けるとともに、すぐに削除してください。
この他、依然として、銀行員や警察官、税関職員、総領事館員などの公的機関職員を名乗る特殊詐欺の被害報告も確認されています。銀行や公的機関が国際電話等の手段で、逮捕や強制送還を示唆したり、金銭を求めたりすることは決してありませんので、身に覚えのない内容の電話を受けた場合は、詐欺の可能性が極めて高いと考え、冷静に対応し、警察へ通報の上、当総領事館にもご一報ください。
(参考)【注意喚起】特殊詐欺の種類、概要及び対策について
https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/News_110824.html
5 テロ・爆弾事件発生状況
テロに関する特定の脅威情報は確認されていませんが、不安定な中東情勢に起因したテロの危険性に留意する必要があります。テロはその性質上、時や場所を選ばず突発的に発生しますので、日頃から常に安全を意識し、慎重に行動するとともに、テロの現場に遭遇した際の行動をイメージするなど、有事に備えた準備を行っておくことが重要です。
(参考)安全の手引き:https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/j5/ny-anzen_2024.pdf
6 誘拐・脅迫事件発生状況
ニューヨーク市警からの発表はありません。
7 日本企業の安全に関する諸問題
国際情勢の推移により、政治的な背景による反日示威行動(デモ活動)が行われる場合があります。これらの示威行動が行われる場合、通常は警察当局の監視下にありますので暴力的ではないものの、偶発的な事故が起こり、暴力に発展することもあり得ますので十分な注意が必要です。
8 日本人安全対策のためにとった具体的措置
当館ホームページ、領事メールにて安全情報を提供していますので、以下をご参照ください。
当館ホームページ:https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/news.html