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当館と当地レストラン・Danielとの共催事業
当地有名レストランシェフ(「クール・ニューヨーク・シェフ」)に対する日本食文化・技術・食材のワークショップ
(2012年春)

本年1月、当館は、日本食シェフの鈴木俊雄氏(すし膳)を技術指導員として、瀧上妙子氏(Comculture.Inc)をワークショップ指導員として迎え、ニューヨークの最有力レストラン数店との共催で日本食技術のワークショップ事業を開催しました。ワークショップ実施は、ニューヨークの著名シェフのみならず、次世代の当地食文化を担っていく期待の星と言われるシェフも含めて日本食技術を伝えると同時に、日本料理に不可欠な徹底した衛生管理に関してもレクチャーしました。まさに、当館と当地の食関係のリーダーが連携した、官民パートナーシップといえる事業になりました。
  • 活ヒラメ
  • 黒鯛
  • わさび、柚子
  • 醤油などの調味料
当館の川村泰久・首席領事は、冒頭挨拶の中で、「日本食の人気が日本文化への賞讃を可能にしていますが、これが持続していくためには、寄生虫や衛生管理などの面で安全が確保された形で日本食が提供されていく必要があります。奥の深い日本食文化も、生魚を取り扱う上での歴史に育まれた知識や技術があって成り立っているものです。当地ニューヨークにおいてもこのような日本食の技術が伝えられることで、日本食が末永くニューヨーカーに愛されるよう希望します」と述べました。
川村泰久・首席領事による冒頭挨拶
ニューヨークにいる優秀なシェフの多くは、知名度が上がった後も、尽きることない探究心と向上心を持ち続け、新しい料理方法を学びたいと思っているようです。しかし、シェフの方々が、熟練の寿司職人から直接日本食技術の指導を受けるという機会は限られているため、当館としては、シェフを介した日本食推進の取組としても有益と考え、本事業を始動させたのです。伝統的な日本料理は、生魚を扱う際、鮮度と安全を提供するためにも衛生管理を徹底するという長い歴史の上に立ってきました。これらを世界の食文化を担うシェフに学んでいただき、より多くの人々に料理を介して日本文化を推進していただければと期待しています。
  • 鈴木シェフによる実演
  • 実演を真剣に見るシェフ
  • ワークショップで使用した和包丁
  • 活け締め用の特別な用具
当館は、レストラン「Daniel」及び「Park Avenue Winter」より格別な御支援・御協力を頂き本事業を実施することができました。皆様の御記憶にも新しいように、「Daniel」のオーナーシェフであるダニエル・ブールー氏は、昨年7月、NYからのシェフ一行(「New York Cooks for Tohoku」)をつれ、東日本大震災で被災した岩手県釜石市を訪問し、地元の方々約3000人に友情のフルコース料理を振舞ってくれました。釜石市の多くの方々に笑顔を取り戻してくれたダニエル・シェフが代表を務める「Daniel」と共催して日本食推進の取組が実現したことは大変光栄です。さらに、ダニエル・シェフは、被災地訪問後も日本の方々のこと、そして当地における日本食への影響を心配していたため、本事業には真っ先に協力を願い出てくれました。「Park Avenue Winter」のオーナーであるクレイグ・コーケツ氏も、ダニエル・シェフとともに釜石市を訪問してくれた8人のシェフの一人でした。
釜石市訪問時のシェフ一行(2011年7月3日)
ジャン・フランソワ・ブリュエール・シェフ(「Daniel」のエグゼクティブ・シェフ)やファブリッツィオ・サレーニ・シェフ(ダニエルのグループThe Dinex Groupのコーポレートシェフ)をはじめ料理長クラスのシェフなど40名以上が、レストラン「Daniel」のキッチンに集まり、2時間におよぶワークショップに参加しました。学んだばかりの活け締めを実践したいと願い出るシェフも多く見られ、大盛況となりました。
  • 学んだばかりの技術を実践するシェフ
  • 鈴木講師に質問をする熱心なシェフ
ワークショップでは、多くの質問が飛び、活発な議論が繰り広げられ、鈴木講師(すし膳)から可能な限り多くの技術を学ぼうと、参加シェフの顔は真剣さが伺えました。生魚の鮮度を保つために神経中枢にはりを差込むことで死後硬直を遅らせる「活け締め」や氷で瞬間的に冷やし鮮度を保つ「氷締め」の方法が指導され、その使い分けなども説明されると同時に、生魚を扱う際の衛星管理に関してもレクチャーが行われ、日本食の技術そのものだけでなく、その背景にある重要なポイントも指導されました。
  • デモンストレーションから学ぶシェフ
  • インタビューを受けるシェフ・ダニエル・ブールー氏
本事業は、1月11日に「Park Avenue Winter」にて、1月26日に「Daniel」にて実施されましたが、今後もより多くの事業が開催される予定です。
  • 川村泰久・首席領事とシェフ・ダニエル・ブールー氏
  • 御協力いただいた皆様
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