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ニューヨーク市の犯罪情勢 [ 2012会計年度犯罪統計 ]
(期間2011年7月1日から2012年6月30日)

2012年10月1日
  • 全般
    2012会計年度犯罪統計がニューヨーク市警(NYPD)から発表された。NYPD管轄区(マンハッタン区、ブロンクス区、クイーンズ区、ブルックリン区、スタテン島区)で発生した刑法犯に関し、同統計に基づく特徴点は次のとおりである。
    • 主要罪種(殺人、強姦、強盗、重傷傷害、侵入窃盗、重要窃盗、自動車盗の7罪種)の合計件数は、2011年度と比較すると4パーセント増加したものの、2008年度と比較すると8パーセントの減少、また2000年度と比較すると42パーセントの減少となった。
    • 主要罪種の合計は増加したものの、その内の殺人は10パーセント減少した。
    • 公立学校における主要罪種は11件(1パーセント)増加した。
    • 2011年(暦年)の犯罪発生率(人口10万人に対する発生件数)で比較した場合、ニューヨーク市は2,334件で、全米10大都市の中で最も安全な都市との結果となった。(犯罪発生率が高い順に、一位サン・アントニオ市6,486件、二位ヒューストン市6,029件、三位ダラス市5,739件)
  • 主要罪種の推移
    2008年から2012年までの会計年度での発生件数は次のとおり。
    2008年度 2009年度 2010年度 2011年度 2012年度 傾向
    主要罪種合計 119,052 110,828 105,702 105,496 109,299 横ばい
    殺人 516 473 494 526 474 横ばい
    強姦 876 762 860 1,138 1,098 増加
    強盗 22,236 20,641 18,794 19,495 20,291 横ばい
    重傷傷害 16,989 16,112 16,906 17,743 18,762 増加
    侵入窃盗 20,913 19,584 19,617 18,423 19,162 横ばい
    重要窃盗 44,799 41,468 38,295 38,193 40,642 減少
    自動車盗 12,723 11,788 10,736 9,647 8,870 減少
    注釈: 2000年度には184,652件であった主要罪種の合計件数が、市の対策が功を奏して年々減少し、2011年度の合計数は105,496件にまで減少した。しかしながら、市政の重点が治安対策から経済対策に推移する中、2012年度は若干の上昇傾向に転じている。
  • 東京との比較
    平成23年の警視庁管内における刑法犯認知件数との比較は次のとおり。
    ニューヨーク市(NYPD統計) 東京都(警視庁統計)
    人口 約818万人 人口 約1,316万人
    面積 約1,214平方キロメートル 面積 約2,187平方キロメートル
    殺人 474 殺人(強盗殺人・傷害致死を含む) 129
    強姦 1,098 強姦(強盗強姦を含む) 187
    強盗 20,291 強盗(強盗殺人・強盗傷人・強盗強姦を含む) 565
    重傷傷害 18,762 傷害 3,152
    侵入窃盗 19,162 侵入窃盗(+住居侵入) 9,227
    重要窃盗 40,642 重要窃盗 13,742
    自動車盗 8,870 自動車盗 875
    注釈: NYPDの殺人(Murder and Non-Negligent Manslaughter)は、日本刑法でいう「殺人」及びその他の身体犯にて死亡させる結果を伴った場合が含まれる。これに「過失致死」が含まれるかについては、「不注意(recklessly)」により死亡させた場合は殺人として計上されるものの、自動車運転等により「意図せず(negligent)」死亡させた場合は、含まれないとしている。
    NYPDの侵入窃盗(Burglary)は、窃盗目的を果たさずとも、不法に他人の管理する建造物に侵入した場合が含まれる。
    NYPDの重要窃盗(Grand Larceny)は1,000ドル以上の財物を窃取する高額窃盗であるのに対し、警視庁の重要犯罪は「侵入窃盗」「自動車盗」「ひったくり」「すり」の合計件数である。
  • 他の都市との比較
    次表のとおり、2011年(暦年)の犯罪発生率で比較すると、ニューヨーク市は全米10大都市で最も治安が良いとの結果になった。
    全米10大都市の犯罪発生率(人口10万人に対する発生件数)
    1位 サン・アントニオ市 6,486件 6位 ラスベガス市 3,582件
    2位 ヒューストン市 6,029件 7位 ロサンゼルス市 2,772件
    3位 ダラス市 5,739件 8位 サンディエゴ市 2,644件
    4位 フィラデルフィア市 5,087件 9位 サンノゼ市 2,631件
    5位 フェニックス市 4,950件 10位 ニューヨーク市 2,334件
  • 交通事故及び臨場時間
    2012年度の交通事故による死者数は291名(東京の事故発生から24時間以内の死者数は215名)であった。また、NYPDの911通報における平均臨場時間は9.1分であった。
  • 2013年度のNYPDの重点目標
    重点1 犯罪に関連する各種対策の推進
    ・ 犯罪発生の防止
    ・ テロ対策
    ・ 緊急事案への迅速な対応
    ・ 地域社会との良好な関係構築

    重点2 交通に関連する各種対策の推進
    ・ 交通事故対策、負傷者、死亡者を伴う事故の発生防止

    重点3 生活環境向上のための各種対策の推進
    ・ 生活環境に対する侵害の防止
  •   
《参照資料》
ニューヨーク市2012会計年度犯罪統計
http://www.nyc.gov/html/ops/downloads/pdf/mmr0912/nypd.pdf

警視庁平成22年統計(刑法犯の罪種別認知件数)
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/toukei/bunsyo/toukei22/k_tokei22.htm
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