東日本大震災により、海外にあって、こころを痛めている皆様へ
2011年4月7日
このたびの震災により被災された方々にこころよりお見舞いとお悔やみを申し上げます。
被災地を遠く離れた海外邦人の皆様に置かれましても、この未曾有の事態を心痛とともに見守りながら、かつてなく大きな負担をこころに募らせておられるものと思います。
ご家族・ご親類・ご友人が日本におられる方のご心配、同様の被災体験をされた方の心身の変化、海外にあって被災者のために何もできないというもどかしさ、あるいは自分の気持ちと周りの雰囲気とのギャップなど、それぞれの深さでこころの負担をお感じになられていると思います。心理的な距離が近いほど心痛は強まるかもしれません。こうしたこころの負担によって引き起こされる、動悸やからだの痛み、食欲や睡眠の変化、だるさ、不安、緊張、悲しみ、怒り、罪悪感、無力感、涙もろさ、気持ちの不安定などのからだや気持ちの変化は、ストレスに対する当然の反応であるといえると思います。その多くは自然に回復するとされていますが、自分でもお困りになるとき日本語での受診・相談をご希望の方は下記の情報を一例としてご参照ください。
また個々のストレスマネージメントにはセルフケアが重要であるのはもちろんのことですが、気持ちを表現しあう、あるいは分かち合う機会をもつというのも、有用であることがあります。下記にいくつかのご案内をさせていただきます。さらに下記のリンクにおいて、こころのケアに関することを中心とした震災関連医療・保健・福祉情報が紹介されていますので、ご参照ください。
震災後のさまざまなストレスに対処し、気持ちの回復のために役立つこととして、いつもの日課を維持するように努めることがあげられています。日本と心理的な距離が近くても、遠く海外にある邦人の多くの方にとっては、今できることをするしかなく、今できることをすることで心理的な苦痛を軽減しているというのも現実だと思います。かつてない規模の震災の復興に長期化が懸念される中にあって、まずいつものように日々の日課を維持するために、自分自身の健康をたもつようにつとめることも、忘れてならない今できることのひとつであると信じています。
「東日本大震災 NYから心の相談110」
ニューヨークで働く精神科医、サイコロジスト、ソーシャルワーカー、メンタルヘルスカウンセラーなどの集まりであるJAMSNETメンタルヘルスネットワークが被災地支援のためにメンタルヘルスに関連する医療情報提供を始めました。被災された方々、とくに学童期のお子さんをお持ちの親御さん、学校で児童生徒に直接関わっている先生方に役立つような情報が盛り込まれています。
「東日本大震災に関する心のホットライン開設」
東日本大震災について、成人に対する「ホットライン」と、子ども・青少年に対する「電話相談」をJAMSNETニューヨーク邦人メンタルヘルスネットワークで提供いたします。 この度の大震災にかかわる心のケアに関する相談を受けつけています。担当するカウンセラーはアメリカでライセンスを持つメンタルヘルス専門家です。
- 期間:4月から6月末まで
- 時間:月曜から金曜日の午前10時から午後5時まで
- 成人のホットライン:212-442-1541(日米ソーシャルサービス)
- 子どもの電話相談:203-629-5922(ニューヨーク日本人教育審議会・教育相談室)
*アメリカ全土、日本からもお電話いただけます。どうぞお気軽にご相談ください。
「東日本大震災に関するNY近郊でのサポートグループ開設」
東日本大震災は海外にいる日本人にも多大なストレスを引き起こしました。これを受けて、NY州認定ライセンスのあるセラピスト有志が無料で日本人向けにサポートグループを始めます。お互いにサポートと情報交換を共有することで、緊急時のストレスを緩和し、日本人同士の連帯感を高めることを目的としています。
- 期間:4月18日の週より開始
- 場所:マンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ロングアイランド、ウエストチェスターの8箇所。
- 開始時間:各グループリーダーにより決められる。ウエブサイト、又は下記のグループリスト参照。
- Website : http://nysupportgrp.grupo.jp/ サポートグループの長さは1時間半。
- 参加方法:ウエブサイトのお問い合わせ欄を通して、またはinfo-nysupportgrp@grupo.jp までメールにて予約が出来る。
「東日本大震災に関するNY近郊チャリティイベント情報」
在NY総領事館では東日本大震災者等支援に関してニューヨーク周辺で行われるチャリティ事業の情報を掲載しております。 各事業は、それぞれの実施団体の責任により実施されるものであり、日本国総領事館が後援しているものではありません。詳細等についてのお問い合わせは、直接各団体までお願いいたします。
支援チャリティ事業掲載のご希望については、下記リンクをご参照ください。
- http://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/i/tohokujishin_keisai.html (Japanese)
- http://www.ny.us.emb-japan.go.jp/en/n/01_tohok_info.html (English)
NY近郊チャリティイベント情報の閲覧が出来ます。
- http://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/i/tohokujishin_event.html (Japanese)
- http://www.ny.us.emb-japan.go.jp/en/n/01_tohokujishin.html (English)
リンク
邦人医療支援ネットワークのご案内
- http://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/g/05.html
日本赤十字社へのリンク
- http://www.jrc.or.jp/
国立精神神経医療研究センターへのリンク
- http://www.ncnp.go.jp/mental_info/
多文化間精神医学会へのリンク
- http://www.jstp.net/
JAMSNET東京へのリンク
- http://jamsnettokyo.web.fc2.com/pg129.html#volunteer
全国社会福祉協議会へのリンク
- http://www.shakyo.or.jp/saigai/touhokuzisin.html