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ヘルスウィークにおける「ピンピンコロリの人生を目指して」講演会

2008年6月26日

1.日時:5月19日18時30分〜20時00分
2.講師:桑間雄一郎医師
東京海上記念診療所院長
3.概要

医学の病気への対処技術は大きく進歩しました。しかし、生命の仕組みはそう簡単ではありません。医学は病気を治すというよりは、付け焼刃の対処を繰り返し、見かけ上の病気の症状を軽くしている対処に甘んじていることがほとんどです。その結果、命はあっても苦痛と闘い、寝たきりの不便を余儀なくされ、楽しいこともできない生活が長引くだけになることも度々です。

医療行為は大きく、一次予防、二次予防、三次予防に分類されます。三次予防とは、病気が発生した後に病気の進行を遅らせることを目的とする医療行為で、医学が治療と称して病気を加療し続ける普通の医療行為の多くはこれにあたります。二次予防は、病気の早期発見により治療をなるべく軽く、そして完全治癒の確率を少しでも高めようという医療行為で、検診がこれにあたります。そして、一次予防とは、生活の中から病気の危険因子を取り除くことで、病気そのものになることを未然に防ごうという予防医療をさす言葉です。この一次予防は、投薬によりがんになる確率を少しでも下げようという医師の世話になる医療から、タバコをすわない人生で病気発生の危険を下げる皆様の生活で普通に努力できることまでをさす広い言葉です。

医療行為の効果をデータで検証すると、その効果は三次予防<<二次予防<<一次予防の順であり、一次予防がごく普通の医療行為である三次予防よりはるかに大切であることが明らかになります。

一次予防の中でも、タバコを吸わない、よく運動をする、肥満にならないの三か条は、心臓病、脳卒中、癌、ボケ、筋骨格障害などの発生予防に大きな効果を示し、お金をかけずとも健康な人生を送るチャンスを飛躍的に増大させます。健康で活発で楽しい人生の期間が延長し、その結果、最後のいやな闘病生活の期間は圧縮されて短くなるという、いわばピンピンコロリ人生の可能性を高めてくれます。皆さんも三か条を実践し、いい人生を実現しましょう。

 

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