世代を超えたジェネレーションでの子育ての話 (2008年9月18日)
2008年12月15日
- 日時:
- 9月18日13時〜15時
- 主催:
- すくすく会・HEIAN
概要
NYすくすく会は日本人家族に妊娠出産、育児に関するアメリカと日本の情報提供、親睦の場を提供しているボランティア団体である。日本から赴任してくる邦人の若い家族にとって、特にアメリカでの出産・育児の現状は、文化の違い、医療システムの違いから心配の種がつきない。近年、ニューヨーク近郊では、初めての妊娠出産を、里帰りするのではなく、当地で出産する家族が増えている。経済的な理由だけではなく、若い夫婦の妊娠出産、子育てに対する価値観の変化や日本の出産事情なども影響しているためではないかと思われる。しかしながら、現実に妊娠出産、育児をしている家族は、身近に相談できる家族、親戚、友達などがいないことで孤立し、言葉の問題、文化の違いから妊娠出産に必要な情報を得ることが難しく、正常にお産をした後でも精神的な不安や戸惑いを多く経験することがある。このような問題を少しでも解消できないものかと、NYすくすく会は、妊娠中の母親達の懇親会、茶話会のような機会を設け仲間作りを奨励し、出産後には赤ちゃんと一緒に参加できる講演会を開催している。母親達が子育ての役に立つ情報を発信し、文化の違いを取り込みながら話し合う機会を作っている。
今回は、ニューヨークの邦人、日系人の高齢者に対する健康支援を行っている団体「HEIAN−NY」と共催した。海外での生活を通して、それぞれが経験した育児体験談を話し合った。特に、海外での子育ての体験を持つ先輩の話が、現在子育て真最中の母親達の不安を和らげるよい効果があったと思われる。日頃、ニューヨークで生活する母親達の同世代の横のつながりは少し出来つつあるが、世代間の縦のつながりを持つ事が難しいと感じていた。談話中、子供の困った癖を直したいと思っていた母親が、先輩の母親の体験談を聞いて安心し、「もう心配はしません。」と明るく放った言葉が印象的であった。このように海外での子育てについて世代間で話し合う機会を持つ事で、若い母親が先輩の経験から多くを学び、自分の子育てを考え、自信を持って実行できるようになることが期待できるのではないかと考えた。